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【都市伝説】頭部発見師の資格試験
頭部発見師資格試験という看板が、街外れの雑居ビルに貼られている。受験条件は年齢不問、受験料は3,333円と書かれた下に、電話番号らしき数字が滲んでいる。近隣住民の話では、夜になるとビルの階段に列ができるらしい。ただし翌日には、列をなしていた人... -
【都市伝説】深夜に流れる「泣き声をなくす子守唄」
泣き声をなくす子守唄が、この街の深夜にだけ流れるという。公園近くの廃スピーカーから、時刻は1時13分きっかりに音が漏れ始める。その旋律はやけにゆったりしていて、子どもの鼻歌のように聴こえる。だが、歌い手の声には人間味が感じられず、機械じみた... -
【都市伝説】空欄がある家系図
パソコンで家系図を整理していた一家が、奇妙な事実に気づいた祖父母と孫を結ぶ線が、なぜか画面から浮き上がるように見え、妙な胸騒ぎを覚えて図書館へ向かった古い棚の隅で発見した大型の系譜書には、不自然な空白が連続しており、そこに鉛筆の痕跡が微... -
【奇妙な日常】袋小路への招待
川沿いを歩きながら、瀬田はやけに静かな水面を眺めていた。いつもは釣り人や散歩の人でそこそこ賑わうはずなのに、その日は妙に人影が少ない。じっとしていると背後で足音がして、かすかな息づかいまでもが耳に届く。振り向くと誰もいない。そうして三回... -
【都市伝説】「存命」という表札を見かけたら
「存命」という表札を見かけたら、すぐにそこから立ち去った方がいい。 板木地区の外れを歩いていた男が、ふと民家の玄関に目を留めたのは、夕暮れが山を沈めかけた時刻だった。門柱に取り付けられた表札が妙に白く光り、そこにはただ一言「存命」と書かれ... -
【奇妙な日常】謎のバイトを撮影した配信者との出会い
ここが冥ヶ崎市なのか、それとももっと別のどこかなのか、あまりはっきり区別できないまま、私は奇妙な話を聞かされることになった。Mというホラー系YouTuberが、ある噂を追ってこの街に来たのはつい先日のことだと聞く。その噂というのが、深夜の路地を黙... -
【卒業文集を落とすアルバイト?スレ】part1
1 :本当にあった名無し:2024/04/03(月) 22:11:09 ID:7Rf9xEwQちょっと前にこの板で話題になってた「道端に落ちてた卒業文集」って知ってる?今日、仕事帰りに駅の近くでまさにそれらしき文集が何冊か散乱してるのを目撃したわ夜の11時くらいで暗かったか... -
【都市伝説】卒業文集を落とすアルバイト
冥ヶ崎中央区の夜道で、卒業文集を道端に落としていくアルバイトが、最近妙に流行していると聞いた。道行く人は、特に気に留めることもなく、紙束を踏み越えて通り過ぎていく。だが、それを拾い上げて読んだ者は、何とも言えない胸の重さを覚えるという。... -
【奇妙な日常】深夜の居酒屋にて、2人のITエンジニア
しょうやはコップを傾けながら、まぶたを半分だけ開けていた。いつもの筋トレのあとらしく、腕は微妙に震えているが、顔にはどこか楽しげな笑みを湛えている。彼は居酒屋のざわめきに耳を澄ましながら、自分のスマホに走る光を何度も見返していた。机の下... -
【都市伝説】動いてはいけない給食時間
紅倉区のとある小学校では、誰も動いてはいけない給食時間がある。正午の鐘が鳴った瞬間、教師も生徒も、まるで操り人形のように静止するのだ。箸を持ったままの手が空中で止まり、口を開きかけていた子は、唇を半分だけ開いたまま固まる。その光景は、ま... -
【都市伝説】あなたは選ばれませんでした
紅倉区のアパートの一室に、「あなたは選ばれませんでした」と書かれたハガキが投函された。男は最初、それを悪戯だと思い、捨てようとした。しかし翌朝には、同じ文面のハガキが三通も投げ込まれていた。差出人の名前はどこにも記載されていない。まるで... -
【都市伝説】柏原教授による、死に関するとある考察
柏原教授による死に関する考察は 既存の死の概念とは大きく異なるものだった彼は生と死の境目を否定し 人の意識が肉体を離れても 都市の残響として留まるのだと断定したその説を証明するため 彼は夜な夜な研究室にこもり 奇妙な図やグラフを作成していた学...