私が高校3年の時のお話です。
私は普通科に芸術コース(美術と音楽)が併設されている高校の美術の方に通っていました。
コースがコースだからか、感覚の鋭い人が多く、霊感持ちの人も他クラスに比べればかなり居たと思います。
実際に見えて感じる人が2人、感じるけど見えるかは微妙な人が1人、たまに感じる程度の人が1人。
このお話は、たまに感じる程度の人、仮にAちゃんとする友達から聞いたお話です。
ことが起こったのはある日の放課後、学校の専門の教室に残ってAちゃんが制作をしていた時でした。
彼女はトイレに行きたくなり、教室の近くにある西トイレに行くことにしたそうです。
専門の教室、そしてそのトイレは1階にあり、昼間でもあまり日光が入りません。
冬は日が落ちれば、電気をつけなければ伸ばした手も見えないほどになります。
薄暗い廊下を歩いて西トイレに行き、ドアノブに手をかけたところ、今までに無いくらい恐ろしい感じがしたそうです。
開けたらヤバい。
そう感じ、慌てて反対方向にある東トイレへと走ってそこで用を足したそうです。
専門の教室に帰って少しした後、同学年の霊感があり、見えるタイプのBちゃんが、問題の西トイレへ行きました。
大丈夫かな、と思いつつも制作を進めていると、廊下から走る足音が聞こえてきました。
何かと思えば、Bちゃんが大声で「出た!!!!!!!」と言ってきたそうです。
あの時感じた恐ろしいものは霊だったと確信し、やっぱりそのトイレに入らなくて良かったと思ったそうです。
実際に私は、霊感がある訳ではありません。
ですがBちゃん、そして同じく見えるタイプのCちゃんと西トイレに行った際、Cちゃんに「よくその個室入れるね」と言われたことがあり、ゾッとしました。
そして過去に、高校の生徒が公園のトイレで赤子を出産して遺棄し、逮捕されたという記事を見つけました(現在は消去されている)。
過去の事件との繋がりは分かりませんが、唯一聞いた学校の怪談です。
提供者:柴犬夏子
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