0002久我守泰– category –
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【奇妙な日常】朧の門が開くとき
そろそろ霧が厚みを増し始める頃合いだった。何の前触れもなく、霞んだ街灯がぼんやりと滲んで見える朧区の参道を、もてぃすは一人歩いていた。配信の下見という名目だが、その実、彼自身がこの夜の雰囲気を味わいたいがための散策に近い。小さなワンルー... -
【奇妙な日常】誰も気づけぬ喪失の儀式
そろそろ夏も終わりを告げる頃の朧区では、夜になれば霧が濃く立ちこめ、夜道を行き交う人影もかすんで見えるときがある。 その霧の奥には得体の知れぬものが潜んでいる――子供じみた噂を大人たちは鼻で笑うが、ごく稀に、その噂が現実味を帯びる瞬間がある... -
れなCafeにて、穏やかさと、不穏
れなのカフェは、朧区の山道を進んだ先にある小さな川沿いにひっそりと建っている。木製の看板には手書きで「れな Café」とあり、素朴な温かみを感じさせる。その日、開店まもなくれなが仕込みを終え、カウンター越しに豆を挽いていると、風鈴のような店の... -
住民番号0002:久我守泰(くが もりやす)
【1. 基本プロフィール】 名前: 久我守泰(くが もりやす) 年齢・外見: 89歳の男性。 居住地・拠点: 朧(おぼろ)区・八重垣(やえがき)神社の社務所にて神主を務める。 佇まい・印象: 真っ白な頭髪と厳かな振る舞いが印象的。歳は重ねているが、背筋がピン...
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