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海鳴高校 放課後の教室 とあるYouTuberの配信について

夕暮れ時、海鳴高校の2年A組の教室。窓の外は濃い霧に覆われ、かすかに波の音が聞こえてくる。大半の生徒は部活や塾に向かい、教室に残っているのは数人だけだ。

A: ねぇ、見た? もてぃす、またヤバい動画アップしてたよ!

B: え、どれどれ? 冥ヶ崎中央区のやつ?

A: うん、あれ! 幽閉階っていうの? マジで怖かった…

C: 俺も見た! あの、食べかけの弁当とか、黒っぽいシミとか… マジで誰かが住んでんのかな?

D: もしかして、もてぃすが仕掛けたんじゃないの? 視聴者釣るためにさ。

A: えー、でも、もてぃすってガチでビビってたじゃん。顔が真っ青だったし。

B: それに、中央区って昔から失踪事件多いし… 何かありそうだよ。

C: あの動画のコメント欄も、やばかったよな。「私も同じフロアで人影見た」とか「夜中に電話がかかってきた」とか…

A: もてぃす、大丈夫かな? あんな動画上げたら、黒霧会とかに狙われない?

D: 大丈夫だろ。もてぃす、結構有名だし。それに、警察も見てるんじゃない? 万が一のときは保護してくれるって。

B: でもさ、もし本当に「空回廊」が存在して、そこで誰かが… 考えただけでもゾッとするんだけど!

C: だからやめろって! そんな話してると、本当に出ちゃうぞ。

A: ねぇ、この週末、もてぃすのオフ会があるんだって。紅倉区の資料館で。

D: えっ、マジ? 行きたい! もしかしたら、もてぃすから直接話が聞けるかも!

B: 私も行きたい! でも、紅倉区って… 人柱伝説の場所だよね? ちょっと怖いなぁ…

C: おいおい、また始まったよ…5 大丈夫だって。もてぃすも一緒だし、きっと盛り上がるよ!

生徒たちは、恐怖と好奇心が入り混じった複雑な表情で、スマホの画面を見つめるのだった。

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